ここあい頼り㉖ ~クライシスプラン 状態の確認~
こんにちは。
こころのあいです。
今日はクライシスプランの中でも、
とても大事な「状態の確認」について。
信号機の色でイメージしやすくお話しします。
あなたの心にも“信号機”がある
信号機は、車や人がぶつからないように、
交通を整理する大事な役目を持っていますよね。
心の調子にも同じように
「進め!」
「ちょっと待て」
「止まれ!」
のサインがあるんです。
クライシスプランでは、
この3つの状態をこう表します。
★青信号(安定)
元気に進める時期
例:気持ちが穏やか、人との会話も普通にできる、朝スッと起きられる、睡眠8時間くらい
★黄信号(注意)
スピードを落として慎重になりたい時期
例:朝起きるのに時間がかかる、
人と話したくない日が増える、
音や光に敏感になる、
睡眠が不規則になる
★赤信号(要注意)
立ち止まって対処が必要な時期
例:眠れない、
不思議な声が聞こえる、
誰かに見られている気がして落ち着かない、
人を避けてしまう、
行動が止められない
実際のエピソード
ある利用者さんは、
青信号のときは冗談好きで「本日は絶好調です!」
なんて笑いながら話してくれます。
ところが黄信号になると、
「朝からエンジンがかからない感じ。
少しずつ睡眠が不規則になり、
人と話すことが苦痛になってきます。」
そして赤信号になると、
「夜眠れない日が続いて、体調面も悪くなる。
嫌な幻聴が聴こえるようになり、
明らかに元気がなくなってしまいます。」
色を見分けるコツ
1・具体的に書く
「眠れない」ではなく
「5時間以下しか眠れない」
「0時を過ぎても眠れない」など、
数字や時間を使う。
2・自分の“独特なクセ”を見逃さない
たとえば、黄信号になると
「LINEの既読をつけたくない」
「冷蔵庫を何度も開けてしまう」
など、小さなクセもサインになります。
支援者と色を共有する
「今日は黄信号です」と伝えれば、
支援者もすぐに対応の準備ができます。
信号機を味方につけると…
信号の色を意識することで、
・青の時間を長く保つ
・黄から赤になる前に減速して対応
・赤のときは迷わず周囲に助けを求める
…こんなふうに、自分の暮らしを守れるようになります。
車や自転車の運転で信号を無視すると危ないのと同じで、
心の信号も無視すると大きな事故(=症状悪化)につながります。
まとめ
・青=安定、黄=注意、赤=要注意で色分け
・自分だけのサインを具体的に決める
・色を意識すれば、症状の悪化をかなり防げる
次回は、「対処法の確認」についてお話しします。
訪問看護ステーションこころのあい
所長 稲垣文雄
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