ここあい便り㉞ クライシスプラン ~クライシスプランの具体的な使い方~
こんにちは。こころのあいです。
今回のテーマは「クライシスプランの具体的な使い方」です。
普段、調子が良いときは人と自然に話せたり、外出や仕事や学校にも行ける。
音楽を聴いたり散歩をしたり、リラックスして過ごせる時間もある。
けれど、調子が落ちてくると
人の目が気になって仕方がなくなったり、
周囲の言葉が心に刺さるように感じてしまったりします。
次第に人との関わりを避け、外にも出られなくなり、
最悪のときには「もう何もしたくない」「誰とも話したくない」
と心のシャッターを下ろしてしまうこともあります。
そんな時に「クライシスプラン」が助けになる
クライシスプランでは、
調子の変化を3段階(青・黄・赤)で整理し、
状態に合った行動を決めておくことができます。
ひとつの例を見てみましょう。
青信号(安定しているとき)
- 人と話せている
- 音楽や散歩でリラックスできる
→ 続けていくことで安定を長く保てる。
黄信号(少し調子が落ちてきたとき)
- 人の目が気になり始める
- 作業に集中できなくなる
→ 無理に人と関わろうとせず、静かな時間を増やす。
好きな音楽を聴く、早めに休む。スタッフに調子を伝える。
赤信号(強い不安や緊張が続くとき)
- 外出できない、人との会話を避ける
- 頭の中がいっぱいになり、何も手につかない
→ 一人で抱えず、家族やスタッフに連絡する。
必要に応じて受診や休養の調整を行う。
周りの人ができること
クライシスプランは、本人だけでなく周囲の関わり方も大切です。
本人が敏感になっているときは、
「頑張って」「大丈夫だよ」と励ますより、
「今日は少し静かに過ごそうか」「無理しないでね」
と安心を伝える声かけが効果的です。
また、言葉がけよりも ≪そっと見守る≫ 、≪近くにいる≫
という関わりが支えになることもあります。
まとめ
- 調子が良いとき・落ちたときの違いを具体的に書く
- 状態ごとの「やること」と「周囲の対応」を整理しておく
- クライシスプランは、本人と周囲が同じ方向で動くための道しるべ
来週からは、実際にこのプランを日常生活の中でどう活かしていくかを、分かりやすく紹介していきます。
訪問看護ステーションこころのあい
所長 稲垣文雄
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