ここあい便り⑫ ~最近の睡眠薬について~
「睡眠薬ってクセになるんじゃないの?」
「ずっと飲み続けるのがこわい」
そんなふうに感じる方も多いと思います。
でも、実は最近の睡眠薬は、昔と比べて“依存しにくく”自然な眠りに近づける”工夫がされているものが増えているんです。
今回は、こころのあいでもよく話題にのぼる比較的新しめの睡眠薬を2つご紹介します。
① デエビゴ(一般名:レンボレキサント)
デエビゴは「オレキシン受容体拮抗薬」という種類のお薬です。
“覚醒”に関わる脳内物質「オレキシン」の働きをやさしくブロックすることで、
自然な眠りに誘導するのが特徴です。
ポイント
- 寝つきが悪い人にも、夜中に目が覚める人にも使える
- 翌朝のふらつきが少ないと感じる方が多い
- ベンゾジアゼピン系と違い、依存性が低いとされています
「薬で無理やり眠らされている感じが苦手…」という方にも、比較的受け入れやすいタイプのお薬です。
② ロゼレム(一般名:ラメルテオン)
ロゼレムは、「メラトニン受容体作動薬」という、体内時計を整えるはたらきを持った薬です。
メラトニンというのは、自然な眠気を作るホルモン。
これを外から補うようなイメージのお薬です。
ポイント
- 「生活リズムを整える」目的で処方されることも
- 翌日に眠気が残りにくい
- 長期服用しても、依存の心配が少ないとされています
睡眠薬というよりは、「眠る準備を助けるサプリに近いイメージ」と言う方もいるくらい、
やさしい効き方をするお薬です。
昔の睡眠薬と、ここが違う
従来よく使われていた「ベンゾジアゼピン系」睡眠薬(例:ハルシオン、レンドルミンなど)は、
・効果がはっきりしている
・でも長期使用で依存や耐性(効かなくなる)が出やすい
・ふらつきや転倒のリスクがある
という特徴がありました。
一方、今回紹介したような新しいタイプのお薬は、依存や副作用が少なく、
長く安心して使える設計になっています。
まとめ
眠りは、心と体の回復に欠かせない大切な時間。
お薬をうまく使うことで、無理なく眠れる土台ができることもたくさんあります。
こころのあいでは、
「今の薬が合ってるか不安」
「眠り方を見直したい」
そんなご相談にも、一緒に考えながらサポートしています。
眠れない夜が続いている方、どうか一人で抱え込まずにご相談くださいね。
訪問看護ステーション
こころのあい
所長・稲垣文雄
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