株式会社一期一会

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2025.09.08

ここあい頼り㉙ ~クライシスプラン 病状悪化時の希望の確認~


こんにちは。

こころのあいです。


これまでのブログでは、

① 自分の目標を確認する


② 調子の変化を見分ける


③ 色ごとの対処法を考える


④ ストレスを把握する

…という流れでクライシスプランを作ってきました。

今回は⑤「病状が悪化したときの希望の確認」です。

少し重たいテーマに見えるかもしれませんが、

実際の生活で一番役立つ部分でもあります。

なぜ希望を伝えておくのか?

調子が赤信号(要注意)まで進んだとき、

本人は冷静に判断することが難しくなります。


「自分はまだ大丈夫」と思ってしまったり、

逆に「もう何もしたくない」と投げやりになってしまったり。

そんなときに、

事前に「どうしてほしいか」

「どうしてほしくないか」

を書き残しておけば、

周囲は迷わず動けますし、

本人の尊厳も守られます。

こころのあいの利用者様の事例

A・医療への希望

過去に強い不安の中で注射を受けた経験があり、

今もその記憶が心に残っています。


「また同じことになるのでは」という恐怖があるため、

クライシスプランにはこう書きました。

  • できるだけ飲み薬で対応してほしい
  • 話すときはゆっくり、落ち着いた声で接してほしい
  • 「あなたは病気!」と断定的に言われるのは避けてほしい

B・生活面での希望

症状が悪化すると

「とにかく一人でいたい」

気持ちが強くなります。

しかし家族は心配のあまり

「大丈夫?」「元気出して!」と声をかけすぎてしまい、

それが逆効果に。

そこでプランには、

  • 部屋にこもっても責めずに見守ってほしい
  • 危ないときだけ声をかけてほしい
  • そっと飲み物や食事を置いてもらえると助かる

「無理に励まされるより、“見守られている”ことが安心につながります」

C・入院に関する希望

「まだ大丈夫」と思い込み、

受診や入院が遅れてしまうことがありました。

その結果、入院が長引いた経験もあります。

そこで今回は、

  • 要注意症状(幻聴や強い不眠)が1週間以上続いたら入院してもよい
  • 自分が否定しても、スタッフや主治医が必要と判断したら任せたい
  • 入院時には信頼できる姉に連絡して、代わりに説明してほしい

「自分一人では正しい判断ができないことがある。信頼できる人に任せたい」

希望と現実のバランスをとる

もちろん、希望すべてが叶うわけではありません。


命に危険に関わるとき、

医療や支援者が優先して判断しなければならない場面もあります。

だからこそ、

1 「本人の希望」

2 「支援者ができること」

3 「現実的に可能な対応」

この3つの折り合いをつけることが大切です。


ここには主治医や家族も含めて話し合う必要があります。

まとめ

  • 病状が悪化すると、自分の希望をうまく伝えられなくなる
  • 元気なうちに「どうしてほしいか」を話し合っておくことが大切
  • 希望と現実の間に折り合いをつけることが、安心した生活につながる

次回は、「周囲からみた状態と対応の共有」についてお伝えします。

訪問看護ステーションこころのあい

所長 稲垣 文雄

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