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統合失調症・うつ病を中心とした精神科特化型の訪問看護ステーション「こころのあい」
サービスのこと、日々のこと、様々な角度から思うことを発信しています。実際に訪問看護を利用されている当事者やご家族様の声も掲載していますので、これから訪問看護の利用を考えている方の参考になれば幸いです。
ここあい便り
2025.07.07
☀️夏が苦手な人へ ~無理せず、自分らしく乗り切るコツ~ こんにちは。訪問看護ステーション「こころのあい」です。 毎年やってくる夏―― 好きな人にはワクワクの季節かもしれませんが、そうじゃない方もたくさんいます。 実は、所長・稲垣もその一人。 「夏の暑さと湿気だけはどうにも超苦手なんです」 毎年この時期になると、憂鬱な気分になります。 でも、暑さが苦手でも、夏を乗り切る方法はちゃんとあります。 今日は、「こころのあい」で大切にしている“こころと身体の整え方”をご紹介します。 夏の不調は「こころ」にも影響する 夏バテといえば、食欲不振やだるさを思い浮かべる方も多いですが、 実は【こころ】にも影響が出やすい季節です。 ・ 気温や湿度の高さで眠れない ・ エアコンと外気温の差で自律神経が乱れる ・ 外出が億劫になり、気分もふさぎがちになる 特に、精神疾患をお持ちの方やストレスがたまりやすい方にとっては、 この季節の“目に見えない疲れ”が症状に影響を与えることも少なくありません。 所長の「無理しない夏の過ごし方」 稲垣は、こんな夏対策をしています ・ 午前中の涼しいうちに必要なことを済ませる ・ 午後は「休む時間」と割り切ってリズムを守る ・ 冷房を上手に使いながら、身体を冷やしすぎないよう意識する 🌿訪問の現場でも“夏モード”でサポートしています こころのあいでは、夏の訪問でもいくつかの工夫をしています ・クーラーが使えているか、暑さを我慢していないか確認 ・外に出るのがつらい方には、室内での軽い体操をご提案 ・気分の落ち込みがないか、表情や言葉から丁寧に読み取る ・無理に“夏らしい活動”を勧めない(花火や外出が苦手な方もいます) 「暑い中で、ただ誰かが来てくれて話せることが、すごく安心になる」 そんなお声をいただくことも少なくありません。 “夏の楽しみ”は、ひとつでいい 夏の間、無理に予定を詰め込まなくてもいい。 「ひとつ、これができたらいいな」という小さな楽しみがあれば、それで十分です。 たとえば―― ・ 朝、少し早起きして涼しい風を感じてみる ・ 夕方、お気に入りの飲み物でひと息つく ・ 誰かと話して、笑って終わる一日をつくる それだけで、夏は少しやさしくなります。 「何もしたくない」「なんかしんどい」―それは、あなただけじゃありません。 所長・稲垣のように、苦手なことを無理に克服しようとしなくていい。 “乗り切る工夫”を、私たちと一緒に見つけていけたらと思っています。 訪問看護ステーションこころのあいは、 あなたの“心地よい夏のペース”を応援します。 訪問看護ステーション こころのあい所長 稲垣文雄
2025.06.30
雨が降らない梅雨? まるで夏のような毎日 こんにちは。訪問看護ステーション「こころのあい」です。 6月も終わりに近づいてきましたが、今年は「梅雨らしくない梅雨」と感じている方も多いのではないでしょうか。 例年なら雨が続くはずのこの季節。 でも最近は、ほとんど雨が降らず、気温は連日30℃超え。 まるで梅雨を通り越して、真夏が来たような日が続いています。 実はこうした「雨が少なく猛暑が続く梅雨」は、日本全体で年々増えており、地球温暖化の影響といわれています。 もはや気候は、温帯ではなく亜熱帯のような状態に変わりつつあります。 暑さと湿度が心に与える影響 高温多湿の環境では、自律神経のバランスが乱れやすくなり、心の状態にも影響が出てきます。 ・ 寝つきが悪くなる ・ イライラしやすくなる ・ 集中力が続かない こうした変化があるときは、体だけでなく「こころ」も疲れているサインかもしれません。 無理せず、ゆるやかに季節に合わせる こんな季節こそ、少しだけ意識して自分を守る工夫が大切です。 ・ 涼しい時間に動く ・ 水分と塩分をしっかりとる ・ 部屋の温度を適度に保つ ・ がんばりすぎない予定にする また、朝の光を浴びることで、気分を安定させるセロトニンの分泌が促されます。 無理のない範囲で、日光にふれる時間をつくってみてください。 「おかしいのは自分」ではなく「異常気象」 「最近、なんだか変だな」と感じるとき、それはあなた自身の問題ではないかもしれません。 近年の気候の大きな変化が、私たちのこころや体にストレスをかけているのです。 そんなときは、ひとりで抱えずに、誰かに気持ちを話してみてください。 「こころのあい」は、そんな毎日の不調やモヤモヤにも、一緒に寄り添いたいと思っています。 訪問看護ステーション こころのあい所長 稲垣文雄
2025.06.23
~心が疲れたときに~ 今日は、心のケアについてお話ししたいと思います。 参考にしたいのは、“ミスター”こと長嶋茂雄さんの生き方でした。 長嶋さんといえば、誰もが知るプロ野球のスター。 明るくて、豪快で、元気いっぱい――まさに“太陽のような人”でした。 でも、2004年に脳梗塞で倒れたあと、長い年月をかけて、地道にリハビリを続けておられました。 その姿勢から、私たちが日々関わっている「心のリハビリ」にも通じるものを感じています。 🪴小さな「できた」が、心を支える 長嶋さんは、毎朝決まった時間に起きて、同じメニューのリハビリを欠かさなかったそうです。 歩く練習、声を出す練習、一歩一歩、前へと進む日々。 そして「今日はこれができた!」と、喜びを感じていたといいます。 「こころのあい」の訪問看護でも、 朝起きて顔を洗えた 天気に気づけた 一緒にストレッチしてみた そんな日常の中の小さな「できた」を、一緒に見つけていきます。 昨日できなかったことが、今日はできた。 それだけで、心にあたたかい火が灯るんです。 😊誰かと笑える時間は、何よりの薬 リハビリ中、長嶋さんは見舞いに来た人にいつも笑顔で接していたと聞きます。 言葉がうまく出ない日も、「ありがとう」「うれしいよ」と、気持ちを伝えていたそうです。 心がつらいとき、自分の気持ちを言葉にするのは本当に大変です。 でも、 一緒に笑える人がいる。 「ありがとう」と言い合える関係がある。 それだけで、心はちょっとだけ軽くなるものです。 私たちも、そんなひとときを大切にしています。 真面目な話ばかりじゃなくて、ちょっとした笑いも交えながら。 ほっとできる空気を、一緒につくりたいと思っています。 訪問看護ステーション こころのあい所長 稲垣文雄
2025.06.16
~笑いと感動、そして勇気を再び~ 2025年6月3日、ミスター・プロ野球/ミスター・ジャイアンツとして愛された長嶋茂雄さんが89歳で逝去されました。 子どもから大人まで日本中の心を震わせたその生涯に、深い感謝と敬意を捧げます。 所長・稲垣文雄も、心から尊敬し続けた一人でした。 ⚾華麗な現役プレーと圧巻の打撃記録 1958年に巨人に入団した長嶋さんは、通算打率.305、444本塁打、2,471安打など、伝説となる成績を残しました。 バットを天に放り投げる圧巻のホームランパフォーマンスは、まさに“芸術”。 打撃も解説も、“バーンと打つんだよ!”など独特の語り口がファンの心をがっちりつかみました。 🎤伝説の「10.8決戦」 1994年10月8日、同率首位で迎えた巨人vs.中日の「10.8決戦」。 この一戦は、リーグ優勝を懸けた試合で、名古屋ドームはまるで国民的行事のような熱気に包まれました。 結果は6‑3で巨人が勝利。 この試合後、胴上げされる長嶋監督の笑顔と「勝つ、勝つ、勝つ!」の声は、今も多くの人々の胸に残っています。 🎙独特のユーモアと言葉の魔術 長嶋さんにはユーモアあふれる名語録が多数あります 「こうきて、バシッときたら、ガーンと打つんだよ」 「英語? ベリーグーだけで十分さ!」 エレベーターの“閉”ボタンを「これでシャッターがバーッと…」と真顔で説明(笑) 聞くたび笑ってしまう、でも真面目に聞くと腹に落ちる。そんな人柄が、球場だけでなく、人々の心にも愛され続けました。 💪病を越えて “練習”を続ける姿 2004年に脳梗塞に倒れても、「練習だ」とリハビリを継続。 ユーモアと感謝を忘れず、好きなものには笑顔で応え続けました。 それは精神科訪問看護としての支援に通じるものがあり、自律神経を整える日々の小さな努力の大切さを再認識させてくれました。 所長の想い そのユーモアと戦う心は、訪問看護の支援の核になっています。 「練習」「笑い」「感謝」が、支援の現場でも大きな力になると思います。 天国でもどうか、大好きな野球を続けてファンを魅了してください。 本当に、お疲れ様でした。 そして多くの感動をありがとうございました。 訪問看護ステーション こころのあい所長 稲垣文雄
2025.06.09
怒りがわいたとき、どうすればいい? こころのあい流・やさしいアンガーマネジメント はじめに 「イラッとして言わなくてもいいひと言を言ってしまった」 誰にでもある経験です。 怒りは自然な感情ですが、爆発させてしまうと後悔や人間関係のこじれを招きます。 今日は「怒りとうまく付き合うコツ」をやさしく整理してみましょう。 怒りの仕組みを知ろう 私たちが強く腹を立てるとき、その裏には「気づいてほしい」「わかってほしい」という願いが隠れていることが多いと言われます。 ところが、その気持ちを言葉にせず “察してほしい” と相手に期待するほど、ズレが大きくなり、怒りへと発展しやすいのです。 怒りは「期待が届かなかった」ときの赤信号 強い怒りの奥には、しばしば「相手はこうしてくれるはず」という期待があります。 話を最後まで聞いてくれると思ったのに、目の前でスマホをいじられた⇒「私の話を無視するなんて!」 時間は守って当たり前だと思ったのに、10分遅れて来られた⇒「待たされるなんて失礼!」 このように、期待と現実のズレが大きいほど怒りは強くなるものです。 今日からできる 3 つのコントロール術 期待を“見える化”して伝え方 ✕「どうして分かってくれないの?」 〇「15分だけ静かに休みたいから、その間は声をかけないでくれる?」 してほしいことを具体的に言葉にすると、相手が動きやすくなりズレが縮まります。 ヒントで思い出してもらう 〇穏やかに「昨日お願いした件、覚えているかな?」と声をかけて記憶を呼び起こしてもらう。 クイズ感覚で“気づき”を促すと、お互いの気持ちが和らぎます。 “気づきやすい環境”を先に整える 〇大事な用件は口頭+メモ(付せんや共有アプリ)でダブルチェック。 〇伝達ミスを防ぐ仕組みをつくれば、怒りの火種自体が減ります。 こころのあいができること ・感情整理のお手伝い・訪問時に「最近イラッとした場面」を振り返り、怒りの奥にある本当の期待を言葉にするサポートをします。 ・コミュニケーション練習 ・看護師や作業療法士とロールプレイで「期待の伝え方」を練習。 ・家族との“ちょうどいい距離”調整 ・家族にも怒りのスイッチや期待を共有し、役割分担や休息時間を再設定。 ・主治医との連携~怒りが強まり睡眠や体調に影響している場合は主治医に状況を共有。 ・薬の調整が必要かどうか、看護師と一緒に検討してもらいます。 まとめ 怒りは悪者ではなく、「私の期待がまだ届いていませんよ」というサイン。 サインを上手に届ける工夫をすれば、人間関係はぐっとスムーズになります。 「無理にがんばらなくて大丈夫」。 怒りで困ったときは深呼吸をして、こころのあいに相談してください。あなたのペースで、穏やかな毎日への一歩を一緒に探しましょう。 訪問看護ステーションこころのあい所長・稲垣文雄
2025.06.02
「家でも外でも落ち着く所が見つからない」 ——そんな声をよく耳にします。 けれど、ホッと息がつける場所が一つでもあれば、毎日の重さはぐっと軽くなります。 私たちは、その小さな安心スポットを一緒に探します。 こんな悩み、ありませんか? ・家の中が緊張ムードで、深呼吸する場所がない ・学校で病気のことを知られるのが怖く、友達に言い出せない ・体調が続かず職場で肩身が狭い ・病院とスーパー以外に行き先が浮かばず、休日が長く感じる 「逃げる」のではなく、“自分を守れる寄り道”を増やす発想で取り組んでみましょう。 こころのあいができる 5 つのこと 1 居場所マップづくり ・作業所・就労移行支援・図書館・静かなカフェなどをリスト化。 ・「読書が好き」「手を動かすと落ち着く」など本人の興味を手がかりに、一緒に行き先を選びます。 2 家族との“ちょうどいい距離”を考える ・看護師・作業療法士が家族相談を実施。 ・境界線や役割分担を整理し、必要なら**「安心して少し離れる作戦」**も検討します。 3 地域の楽しみ発掘 ・朝市で新鮮野菜を買う、静かな公園で季節の花を眺める、駅前のパン屋さんを巡る。 ・障害に関係なく楽しめるスポットをスタッフと利用者さんで共有し、「ちょっと外に出てみようかな」と思える機会を増やします。 4 信頼できる人がいる安心感 ・訪問時は「今日感じたこと」を安心して話せる時間。 ・否定せず耳を傾けます。 「無理にがんばらなくて大丈夫。一緒に次の一歩を考えよましょう。」 まとめ 居場所は“心の充電ステーション”。 たくさんあった方が、心も体も元気に動き出せます。 孤独を感じたら、一人で抱え込まず、私たちに声をかけてください。 あなたのペースで、「ここならホッとできる」と胸を張れる場所を一緒に増やしましょう。 訪問看護ステーション こころのあい所長・稲垣文雄
2025.05.26
「気づいたら今日の薬を飲み忘れていた」「忙しくてタイミングを逃した」 ——そんな経験、ありませんか? 精神科のお薬は、【減らす】より【適正な量を続ける】ことが大切。 だからこそ、飲み忘れは大きな不安につながります。 飲み忘れが起きやすい理由 生活リズムの乱れや忙しさで、単純に忘れてしまう 症状が落ち着き「もう飲まなくても大丈夫」と感じてしまう 記憶力・集中力の低下、副作用への不安 服薬回数が多い、食前などタイミングが複雑 「一度だけなら平気かな」と思いがちですが、主治医が必要と判断した薬を続けることが再発予防の第一歩。 自己判断の中断や不規則な服薬は、離脱症状や症状悪化を招くおそれがあります。 こころのあいができること 1・生活リズムに合わせた“服薬ルーティン”づくり 訪問時に一日の流れを整理し、朝食後の歯みがきや就寝前のストレッチなど、既存の習慣と薬をセット。 無理のないタイミングを一緒に見つけます。 2・薬カレンダーとスマホ通知の活用 薬カレンダーで“飲む・飲んだ”をひと目で確認。 スマホのリマインダーを設定し、時間になると音やバイブでお知らせ。外出先でも忘れにくくなります。 3・訪問時の“やさしい声かけ”と見守り 看護師・作業療法士が「飲めましたか?」ではなく「今日も一緒に確認しましょうか」と寄り添います。 監視ではなく“安心できる二重チェック”を目指します。 4・主治医・薬剤師との橋渡し 飲み忘れが続く薬の回数や剤形変更を主治医に提案。 副作用や飲み合わせの不安を薬剤師に確認し、わかりやすく共有。 薬を減らすかどうかは主治医が判断し、その際に看護師も一緒に考え、サポートします。 まとめ — 無理しない、でも一人じゃない お薬は【多すぎても少なすぎても良くない】もの。 適正量を続けつつ生活リズムを整えることが、心と体を守る近道です。 飲み忘れが気になったら、一人で抱え込まず、私たちと一緒に対策を考えてみませんか? 「無理にがんばらなくて大丈夫」。 あなたのペースに合わせて、こころのあいがそっと伴走します。 困ったときはいつでもご相談くださいね。 訪問看護ステーション こころのあい所長・稲垣文雄
2025.05.19
〜今の暮らしと向き合う訪問看護〜 「最近また声が聞こえるようになってきたんです」 そう話してくれたのは、訪問を始めて数ヶ月経つ利用者様。 幻聴は、統合失調症などの診断を受けた方に多く見られる症状の一つですが、 最近私たちは、その“声”が、本人の現在の生活に深く結びついていることを強く感じています。 【“今の暮らし”が幻聴の背景にある?】 たとえば、一人暮らしをしているある利用者様は、 いつも「誰かが文句を言っているような声が聞こえる」と言っていました。 よく話を聞いてみると、 ・仕事をやめてからずっと家にいて、人との関わりが減っている ・家の中も散らかっていて、生活リズムが崩れている ・将来に対する不安がずっと胸の中にある こうした状況が続く中で、「このままでいいの?」「何もできていない」という“自分の中の思い”が、幻聴という形で現れてるように思われます。 幻聴の内容は、単なる妄想ではなく、本人の心の奥にある不安や孤独、 後悔といった感情が、 声として聞こえていることもある。 ――私たちはそう捉えています。 【幻聴に支配されないために、私たちができること】 幻聴とうまく付き合うためには、単に薬を飲むだけでは足りません。 「今の暮らしをどう整えていくか」「どんな気持ちがその背景にあるか」を 一緒に見つめていくことが大切です。 こころのあいでは、こんな支援をしています 幻聴の内容を否定せず、「今、どんな風に聞こえていますか?」と一緒に整理する 生活の中でストレスや孤独を感じている部分を探り、改善できる方法を一緒に考える たとえば、一緒に部屋を少し片付ける、料理をして気分転換する、 外の空気を吸いに行くなど、小さな行動から生活に変化をつけていく 「その声は“本当のあなた”があなたに伝えようとしていることかもしれませんね」と、幻聴を“心のメッセージ”として受け取るお手伝いをする 【声に耳を傾けることは、自分自身と向き合うこと】 幻聴を「ただ消したいもの」として無理に押さえ込もうとすると、 かえってつらくなってしまうこともあります。 でも、「その声の背景にある自分の気持ち」に目を向けてみると、 今の生活を見直すヒントが見えてくることもあります。 私たちこころのあいは、幻聴に悩む方にこう伝えています 「声があっても大丈夫。あなたの生活を、あなたらしく整えていくお手伝いをします。」 一人では難しいことも、誰かと一緒なら少しずつ進める可能性があります。 幻聴が教えてくれる“心の声”と、無理なく向き合えるような訪問看護を、これからも続けていきます。 訪問看護ステーション こころのあい所長・稲垣文雄
2025.05.12
「睡眠薬ってクセになるんじゃないの?」 「ずっと飲み続けるのがこわい」 そんなふうに感じる方も多いと思います。 でも、実は最近の睡眠薬は、昔と比べて“依存しにくく”自然な眠りに近づける”工夫がされているものが増えているんです。 今回は、こころのあいでもよく話題にのぼる比較的新しめの睡眠薬を2つご紹介します。 ① デエビゴ(一般名:レンボレキサント) デエビゴは「オレキシン受容体拮抗薬」という種類のお薬です。 “覚醒”に関わる脳内物質「オレキシン」の働きをやさしくブロックすることで、 自然な眠りに誘導するのが特徴です。 ポイント 寝つきが悪い人にも、夜中に目が覚める人にも使える 翌朝のふらつきが少ないと感じる方が多い ベンゾジアゼピン系と違い、依存性が低いとされています 「薬で無理やり眠らされている感じが苦手…」という方にも、比較的受け入れやすいタイプのお薬です。 ② ロゼレム(一般名:ラメルテオン) ロゼレムは、「メラトニン受容体作動薬」という、体内時計を整えるはたらきを持った薬です。 メラトニンというのは、自然な眠気を作るホルモン。 これを外から補うようなイメージのお薬です。 ポイント 「生活リズムを整える」目的で処方されることも 翌日に眠気が残りにくい 長期服用しても、依存の心配が少ないとされています 睡眠薬というよりは、「眠る準備を助けるサプリに近いイメージ」と言う方もいるくらい、 やさしい効き方をするお薬です。 昔の睡眠薬と、ここが違う 従来よく使われていた「ベンゾジアゼピン系」睡眠薬(例:ハルシオン、レンドルミンなど)は、 ・効果がはっきりしている ・でも長期使用で依存や耐性(効かなくなる)が出やすい ・ふらつきや転倒のリスクがある という特徴がありました。 一方、今回紹介したような新しいタイプのお薬は、依存や副作用が少なく、 長く安心して使える設計になっています。 まとめ 眠りは、心と体の回復に欠かせない大切な時間。 お薬をうまく使うことで、無理なく眠れる土台ができることもたくさんあります。 こころのあいでは、 「今の薬が合ってるか不安」 「眠り方を見直したい」 そんなご相談にも、一緒に考えながらサポートしています。 眠れない夜が続いている方、どうか一人で抱え込まずにご相談くださいね。 訪問看護ステーション こころのあい所長・稲垣文雄